背景色を変更する
文字サイズを変更する

ここから本文

トピックパス
トップページ > 地域・社会のページ > 教育ちょっといい話 > 現在地

平成28年 (2016年) 2月 1日

教育ちょっといい話 第163回

山口県立田布施農工高等学校 校長 西村 悟

 

「あんたー誰かね。」と卒寿を迎えた母に言われました。最初は、久し振りに帰省した私への皮肉かと思いました。「人に会ったら挨拶、安全運転、酒を呑み過ぎるな、太りすぎ…」と口やかましい母が私を忘れるようになって、妙に、懐かしく思い出される母の言葉があります。「『人を呪わば、穴二つ』人を陥れる穴を掘るようなこと(悪口・恨み言等)ばかりしていると、知らずに自分が落ちる穴も掘っていることになるよ。」若い頃は素直に聞けなかった親や先生、先輩などの言葉がしみじみと思い出されます。翻って、教職につき、親となって30年余り、自分はどのような言葉を残せたかと自省する日々です。

年賀状の季節になると短い言葉の交換が気になります。わずか数行の添え書きのことです。特に、年を経た教え子とのやりとりでは、「あのときの先生の一言が…」などにはっとさせられ、自分が発したり、記したりしてきた言葉に振り返りを迫られます。

 

(平成27年12月投稿)

 

一覧に戻る

ページトップ