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平成28年 (2016年) 12月 15日

教育ちょっといい話 第171回

下関商業高等学校 校長 木村 浩司 

姉妹校との交流を終えての雑感

 「アンニョンハシムニカ。 チョヌン キムラ コウジ イムミダ。マンナソ パンガップ スムミダ。」

11月1日、下商の姉妹校のケソン(開成)高校の2年生や教職員の皆さんをお迎えしての交歓会での歓迎あいさつで使えた韓国語は、たったこれだけ。本当にあいさつ程度のものだったが、これを言うだけで四苦八苦。外国の方とのコミュニケーションの難しさを感じた。しかし、ケソン高校の生徒4名の内の一人、パクさんは違った。その日本語の流暢なこと。毎年、互いの学校を訪問して交流している両校であるが、昨年の交流の時、パクさんは、授業で習った日本語が全く通じなくて悔しい思いをしたらしい。そこで一念発起、フジテレビで放送された堺雅人出演のドラマ「リーガルハイ」を何回も見て、独学で日本語を勉強したそうである。若者の可能性の無限さを垣間見た気がした。

ケソン高校とのご縁は、下関市と釜山広域市の姉妹都市盟約締結10周年の1986年(昭和61年)10月にまでさかのぼる。ケソン高校の前身、釜山商業高校と姉妹校の盟約が結ばれたことに始まっている。つまり、今年、記念すべき姉妹都市縁組40周年・姉妹校縁組30周年を迎えたことになる。以来、毎年、交互に訪問し、今年は下商がケソン高校をお迎えする番であった。

1日目は、交歓会と本校生徒宅でのホームステイ、2日目は、市長表敬訪問、下関市立大学での体験授業、海響館などの市内観光、3日目は、下商祭(文化祭)体験という日程であった。最終日の夕方、福岡空港で一行を見送ったが、大変あわただしい日程であるにもかかわらず、生徒同士の交流は、緊密に行われたらしく、生徒たちは涙を流しながら別れを惜しみ、これからの交流と来年の再会を誓い合っていた。

福岡空港に向かうバスの中で、カン・ウンギ校長に下商や下商生の印象を尋ねたところ、「制服の着こなしが素晴らしい」「あいさつをよくする」「掃除が行き届いている(生徒が掃除をしているのか)」との答えだった。どれも「凡事徹底」ということで、生徒・教職員が一体となって取り組んでいたことだっただけに、校長として大変うれしくありがたい言葉だった。

来年、今度はケソン高校にお邪魔する番だが、ケソン高校のすばらしさにいくつ気づくことができるだろうか。

 

 

 

(平成28年11月投稿)

 

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