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平成26年 (2014年) 1月 7日

教育ちょっといい話 第144回

岩国市立錦清流小学校 校長 野村 啓二

地域の中で子どもは育つ

錦清流小学校は、その名のとおり、学校のすぐそばを清流錦川が流れている。そして、その川の流れに沿って子どもたちが登校してくる風景を、私はとても気に入っている。本校の子どもたちは、錦の美しい山や川、その中で生活する地域の人たちに見守られながら、日々の勉強や運動に力いっぱい取り組んでいるのである。

このような地域の人や自然、文化に触れ合う活動を大切にしようと考え、豊かな心を育む体験活動を本校の教育課程に位置付け、全校共通理解のもと積極的に取り組んでいる。

先日、私は5年生の子どもたちと一緒に、森林体験学習に参加する機会があり、そこで炭焼き窯作りの体験をした。子どもたちは、地元の林業振興会の人から森林の役割や炭窯についての話を聞いた後、製作途中の炭窯に雑木を運び入れる作業に汗を流した。近くの山から切り出された雑木は、かなりの重さや数があり、子どもたちにとっては重労働と思えたが、地域の振興会の方々の協力で、一緒に汗を流しながら運び込みを終えた。作業中には、祖父母の時代の炭窯をみんなで再現しようと盛り上がった。楽しそうに活動している地域の方の姿を見たり、「昔はあちこちで炭焼きの煙が上がりよったね。」といった話を聞いたりする中で、5年生の子どもたち一人ひとりが、地域の自然に寄り添い、自然を生かした昔の生活のよさを感じ取っていたように思えた。

私自身も、地域のお年寄りのお話の中に、ふるさと錦に対する郷土愛と子どもたちの未来への願い、そして学校への期待感を強く感じた。やはり、地域の中で子どもは育つのだと確信した。今後も、錦の人や自然、文化に触れ合う体験活動を大切に進めることで、子どもたちの豊かな心を育むとともに、ふるさと錦を愛する心を育てていきたいと思う。

(平成25年10月投稿)

 

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