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萩市立明木中学校 校長 沖野 正次
4月2日、明木中学校へ着任した日のことです。「明日、石ノ巷山(いしのこやま)で花見があります。是非出席してください。」と教頭先生から勧められ、言われるままに標高360mの石ノ巷山で開かれた「石ノ巷山お花見ツアー」に参加しました。
当日は天気も良く絶好の花見日和。50名の参加者で賑わいました。
主催者である「石ノ巷山桜保存会」の方に話を聞くと、「昭和62年3月、桜千本を目標に植樹を始め、明木中学校の卒業生が卒業記念に代々植樹をし続けている…。」とのことでした。現在は、車が通る取り付け道路がありますが、当時は背負子に桜の苗木とスコップ、さらに水をのせて担いで頂上まで登ったそうです。中学生にとってはとても大変な作業だったはずです。
事業を始めた経緯を聞くと、「中学を卒業する子どもたちに『故郷を大切に思う心』を育てたい。そして、石ノ巷山を明木の『憩いの広場』、『ふれあいの場』にしたいという一心で始めました。」と熱く語られました。植樹をはじめて15年後の平成14年4月には千本桜を達成し、記念式典が挙行されています。現在は、二千本桜を目指して樹木の維持管理をしているとのことでした。
よくよく話を聞いていくと、「石ノ巷山桜保存会」の役員の多くは本校育友会の歴代役員であり、校長、教頭も役員の一員でした。熱い思いをもった本校育友会役員によって始められ引き継がれている事業だったのです。
このように「子どもたちのために…」、「地域の発展のために…」と心を砕き活動しておられる本校育友会歴代役員の方々と共に子どもたちの教育に取り組めることに心から感謝しております。地域のことを学び、「明木の子どもたちをどのように育てるか」をじっくり腰を据えて考えていきたいと思っています。(平成22年7月投稿)
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