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周南市立翔北中学校 校長 中原 純二
「人はだれもが裸で生まれてくる。その裸で生まれてきた子どもに服を着せていく教育という仕事こそとても重要な仕事だ。」と、新任の頃、先輩に諭された。その言葉で、使命感が沸々と湧き上がる自分があったことを思い出す。今はどうだろう。当時と気持ちに変化がないことを確認しなければならない。
日本経済の世界の中での現状、他国との競争など、我が日本国の課題はさまざまである。素晴らしい技術力を有する日本であるが、安価な製品の販売競争にはなかなか勝てない現実がみられる。そういう中で日本が新しい道を模索していくために必要なことは、原点に返って学校教育を見直すことにあると思う。
ところが、教育の予算は削られ、日本では教育の重要性が薄らいでしまったような雰囲気が見られる。これを何とかしなければ日本の未来は明るいとは言えない。このことは個人の力では何ともしがたい。そこで、今自分にできることを考えたい。
できることは、初心に返って自分自身の教育に対する姿勢を見直し、生徒にいかに質の高い教育を提供していくかということを考えることである。さまざまな先人が使ってきた、世阿弥の「初心忘るべからず」という言葉が頭をよぎる。
(平成23年5月投稿)
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