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光市立島田中学校 校長 小林 敬治
勝喜負悔──「しょうきぶかい」と読みます。
これは、私が作ったいわゆる造語ですが、これを示すと、ほとんどの人はこの意味を「勝って喜び、負けて悔しがる。」と解釈します。
しかし、私が考える勝喜負悔は、「勝って喜ばれ、負けて悔しがられる。」なのです。
新年度がスタートすると、すぐに春季県体予選が各支部で行われます。中には体育館等で壮行式を行う学校もあるでしょう。私は、必ずこの造語を激励の言葉として生徒たちに伝えています。
部活動には文化部・運動部がありますが、ほとんどの部活動で勝敗が結果としてあらわれます。勝負の世界だから仕方のないことですが、「勝ち方」「負け方」はそれぞれの選手やチーム等によって異なります。
勝った時、相手チームや周囲の人たちから賞賛の拍手や笑顔がもらえる選手・チームであってほしいということです。「なぜ、あんな態度のチームに負けたのか。あのチームに勝つ資格があるのか。」とささやかれる選手・チームではいけません。逆に負けた場合でも、「あんなに努力して、すばらしいプレーをしたのに……。」と周囲から悔しがられる選手・チームであればいいですが、「あんな態度では負けて当然だ。勝っても意味がない。」とささやかれるようではいけません。
勝喜負悔──たとえ勝っても負けても、相手や周囲から認められてこそ、技術面や精神面で様々なことを学び取ることができ、やがて次の成長へとつながっていくのです。
今年度の春季県体予選の壮行式でも生徒に向けてこの話をしました。そして生徒たちはその意をくみ、立派な態度で臨んでくれました。
(平成23年8月投稿)
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