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下松市立笠戸小学校 校長 溝部 哲正
校長は、毎日、児童が給食を食べる20から30分前には食の安全を確認するため検食を行い、その結果を帳簿に記録する。
ある日の給食の献立表に、「スナップえんどうのソテー」とあった。「スナックえんどう」の誤植ではないかと思い、職員室にいた職員に、「スナップえんどうって言うかいねえ。」と一応尋ねてみた。何でもすぐにネットで調べられる今の時代は素晴らしい。早速検索してくれ納得した。今度は、職員室に降りてきた担任の先生に「スナップえんどうとスナックえんどうの違いが分かる?」と得意気に質問してみた。
「スナックえんどうじゃあないんですか?」
自分と同じ考えの人がいると安心するものである。担任が、今度は教室で児童にその話をしたそうである。
この2つは同じものを指しており、1970年代にアメリカから輸入されてきた品種で、正式名称は、「スナップえんどう」である。ところが、日本では販売するメーカーによって商品名を「スナックえんどう」とするところがでたため、いつの間にかスナップとスナックが共存することになったらしい。
ちなみに英語では、「snap−bean」であり、「snap」は、衣服についているホックや、野球の投球の際手首の力を利かせるという意味で、どちらもえんどう豆の形や折った時の音からうなずける。
たわい無いことであるが、本校では職員室の話題が教室の話題になり、児童も考えたり、調べてみたりする機会となって輪が広がる。
先日も桜の木に大量の虫が付き、「何という虫か?毒や害があるか?」など教室でも話題になり、「だれか虫博士はいないかねえ。」と投げかけたところ、児童が調べて日記に書いてきた。
日常の何気ない気づきと、そこで得た豆知識が、児童とのコミュニケーションの架け橋となっている。
(平成25年8月投稿)
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