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平成21年 (2009年) 9月 4日

教育ちょっといい話 第44回

山口市立仁保小学校 校長 影山 悦子

「知る」「知っている」とは

 

「目には青葉山ほとゝぎす初がつほ」(山口素堂)

いつもこの俳句にふれるたびに、「知る」「知っている」とは、一体どういうことなのかと改めて考えます。この有名な俳句は、十八音の短い音に、五感を駆使して端的に季節感を表現しています。教科書にもあり、中学校の時に習ったようにも記憶していますし、国語のテストにも出て、しっかり解答したようにも覚えています。恥ずかしながら人生も五十を過ぎて、初めて新岩国駅近くの森から、「ホトトギス」の鳴き声を耳にしました。その時の感激は今でも忘れられません。しかも「キョキョキョ?」「テッペンカケタカ」と鳴くと聞いてはいましたが、私と友だちには、「ホトトギス」と確かに聞こえました。もしあの時がなかったら、私は一生・・・・・。

これまで自分の知っている「ホトトギス」は、この俳句と植物の花と誰もが歴史で学習した「鳴かぬなら、○○○○ホトトギス」でした。

何事も、できれば五感を通した体験により「知る」ことが最良ですが、人生そう易々とできるものではありません。せめて「読書する」、あるいは、「知らない世界の様々な人とかかわり合う」中で、新しいことを吸収しながら、想像力を高めていくことで、「知る」「知っている」ことを実感したいし、子供達にもと願いつつ、日々生活をしています。

 

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