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平成21年 (2009年) 11月 4日

教育ちょっといい話 第49回

宇部市立神原小学校 校長 古谷 友伯

「先輩教員との出会い」

 

教員生活11年目、4校目の学校で生涯の先輩となる教員との出会いがありました。

全校児童10名、クラス児童4名の学校から転勤し、全校児童1029名、クラス児童45名の6年生を担任することになった時の学年主任の先生です。全校児童が100倍、クラス児童が10倍になり、どのように学級経営等をしていけばいいのか分からない状況の時に、その先生は、自らの姿で教員としてのあるべき姿を見せてくださいました。

その一つ目は、朝教室に一番に行き、子ども達を出迎え、一人一人の子どもに声を掛けること。二つ目は、授業の始めと終わりをきちんと守ること。そして、3つ目は子ども達とたくさん遊ぶこと。そのクラスの子ども達は、みんな生き生きと学校生活を送っていました。もちろん問題がある子どももいましたが、そんな子どもとは、特に一緒によく遊んでいらっしゃいました。自分もあんなふうになりたいと、一生懸命まねをしました。でも、なかなか難しく思うようになりませんでした。その先生にある時聞きました。答えは、「子どもを心底好きになること。そして信じること。」でした。

先生の後を引き継ぎ、学年主任、そして体育主任という大変な仕事を任されましたが、いつも先生の姿と言葉を思い出しては、子どもと対話するように努力しました。そのおかげで、何とかやっていくことができたように思います。10年あまりのつきあいでしたが、私にとって生涯NO1の本当にすばらしい先輩でした。彼と出会えたことに感謝しています。

しかし、その先輩は、44歳という若さで亡くなってしまいました。とても、残念でした。本人も、悔しかったことだろうと思います。もし、今生きていれば、きっとどこかの学校の校長として、子ども達と元気に遊んでいるのではないでしょうか。

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