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平成22年 (2010年) 1月 26日

教育ちょっといい話 第58回

岩国市立岩国西中学校 校長 寒竹 新二

竹切って 未来へつなぐ やまぐちの竹林 〜岩国西中生徒の竹林ボランティア参加〜

 

昔から、「地震の時には竹やぶに逃げよ」と言い伝えられているように、竹林は地下茎や根により土をしっかりつかんだ状態になっていることから、自然災害を防止する目的で造成されてきました。

山口県においては、水害の防止を図るため、竹林堤防として、岩国藩や毛利藩によって、錦川、佐波川沿岸で植えられました。明治時代には、錦川沿岸は美林であったため、京都の嵯峨、岐阜の揖斐川沿岸とともに、日本の三大竹林と称せられました。

また、竹は用途が広く、和傘、扇子、すだれ、篭など生活に密着した道具、土壁の補強材等の建築材や茶道具、楽器類等にも使われるとともに、筍は大切な食料でした。

戦後は、プラスチック製品等いわゆる竹の代替品の普及により、多くの竹製品が姿を消しました。昭和50年代には、安価な輸入筍の増加、さらには栽培農家の高齢化等により、筍の生産量は激減しました。

その結果、現在、さまざまな理由で放置される竹林が増加してきています。放置竹林は高密度化が進み、立ち枯れが発生し、中に入ることができないほど荒れ果てた様相となっています。

そのような中、昨年度より美竹林ボランティア錦川の方からお誘いがあり、本校の有志生徒が竹林の整備に参加しています。美竹林ボランティア錦川では、今は荒れ果てている錦帯橋近くに広がる竹林を整備して市民の憩いの場とするとともに、間伐した竹の利用・活用をめざして活動されています。昨年度は2度しか活動に参加できませんでしたが、本年度は26名の生徒が7回の活動を予定しています。

6月14日(日曜日)、杭名小学校裏の竹林で第1回目の活動がありました。午前中は竹林の伐採、午後から伐採した竹で一輪挿しや棒でこすると羽が回るガリガリトンボなどを作りました。生徒たちは竹林の中で一日を過ごし、貴重な体験を楽しんでいました。(平成21年7月投稿)

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