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平成22年 (2010年) 2月 4日

教育ちょっといい話 第59回

萩市立見島小学校 校長 玉田 比呂志

教員のしなやかさ

 

昨年の夏、北京オリンピックで日本中が沸き返りました。そんな中、「谷『銅』V3逃す」という新聞の見出しが飛び込んできました。48㎏級の谷亮子選手が準決勝でルーマニアのドゥミトルに敗れ、シドニー、アテネに続く五輪三連覇はならなかったというものです。

夫の佳知さんは、その時「目標のメダルの色とは違いましたが、僕には金色に輝いて見えました」とコメントされています。この言葉を聞いて、谷亮子選手はどれほどうれしかったことでしょう。

出産後の子育て真っ最中での復帰です。口で言うほど易しいものではありません。女子柔道の第一人者として、努力に努力を重ねられたのでしょう。

佳知さんは、「銅だけれど何も言うな。君はよく頑張ったよ。僕には金に見えたよ」と我が妻にねぎらいの言葉をかけられたのです。すべてを受け入れ、包み込むような優しさがあります。野球選手としてはもとより人間的にも立派な方なのでしょう。

今、教育現場でもこういった「懐の深さ」「しなやかさ」といったものが求められているのではないでしょうか。

子どもの欠点を指摘することも必要です。でも、信じること、待つことも、ある時は必要だと思うのです。(平成21年7月投稿)

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