背景色を変更する
文字サイズを変更する

ここから本文

トピックパス
トップページ > 先生のページ > 教育ちょっといい話 > 現在地

平成22年 (2010年) 9月 10日

教育ちょっといい話 第93回

宇部市立鵜ノ島小学校 校長 今津 秀紀

「一番怖い先生と一番優しい先生」

 

どの学校に赴任しても、一人や二人は、子どもたちが一目置く先生がいる。その先生の前では、日頃特に配慮が必要な子どもたちも、妙に素直になり、表情も穏やかさを増し、話しかけられることを喜んでいるようにも思えるのである。今までの経験からすると男性女性を問わず、そんな教員に何人か出会った。その教員を分析してみると、教員にとっても頼れる存在であり、面倒見が良く、皆に安心感を与えるのである。子どもたちに、「この学校で一番怖い先生は?」と聞くと、A先生だと言う。次に「この学校で一番優しい先生は?」と聞くと、A先生だと答える。一番怖い先生と一番優しい先生が一致するのである。その先生は声かけが上手い。出会う子どもたちに次から次へと元気な声であいさつをする。子どもの表情を読み取り、あいさつ以外にも一言二言付け加える。子どもがいけないことをしたときには、顔色を変えて叱り、叱りながら涙を流す。嬉しいときには子どもと一緒に喜び、涙を流すこともある。教員間で生徒のことが話題に出ても決して悪く言うことはない。教員に対しても感謝の言葉や褒め言葉が多く、手伝うことをいとわない。人格、人間性の問題かも知れないが、他人に対する目配り気配りを意識し、それぞれの良さや持ち味を見い出す努力をし、自分に素直に厳しく他人に感謝して生きていけば、周りから好かれ頼られる人物になれるかも知れない。(平成22年7月投稿)

 

 

一覧に戻る

ページトップ