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平成22年 (2010年) 10月 1日

教育ちょっといい話 第96回

美祢市立秋芳南中学校 校長 横内 淳

本校では、キャリア教育の一環として、今年も2年生で5日間の職場体験学習を実施します。この「職場体験学習」について、私には10数年前に一つの思い出があります。

当時勤務していた学校で、近隣では初めての「職場体験学習」を実施することになりました。そこで、まず生徒全員に将来の夢を聞いてみたところ、「プロスポーツ選手になりたい。」と答えた生徒が多数いたのです。担当の私は、プロスポーツ選手への道を何とか生徒に助言できないかと考え、今考えるととても恥ずかしいのですが、無謀にもあるプロスポーツ球団に直接電話をして質問したのです。

電話に出られた受付の女性が「強化担当に替わります。」と丁寧に答えられた後、男性が電話を替わられて、中学生にはこうお伝えくださいと話されました。

『中学生は先生の指導に忠実に、一生懸命基本を練習してください。基本を着実に身につけていけば、確実に上達していって、いつか私たちの目にとまるようになります。』

ここでようやく私は、自分がプロ選手のスカウトと話をしていることに気づいたのです。

唐突な質問へ親切に答えてくださったことへの感謝と、最高レベルのプロ球団も中学生には中学生のための基本指導を重視していたことが、印象深い思い出となっています。

この「成長段階に即した基本を身につけさせる大切さ」は、スポーツに限らず学習指導でも当然のことですし、例えば言葉遣いなど基本的生活習慣の確立についても同様です。 本校でも常にその視点から教育活動を見直し、3年間の継続性のある取組をより工夫できるよう心がけています。そして、個々の取組で「生徒に身につけさせたい力」を保護者の皆様にも理解していただき、互いの立場で生徒を支援していくことでさらに効果が上がると考えています。保護者の皆様、これからもどうぞよろしくお願いします。(平成22年7月投稿)

 

 

 

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