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平成21年 (2009年) 4月 16日

教育ちょっといい話 第30回

美祢市立下郷小学校 校長 岡  千鶴

無題

 

給料日になると思い出すことがある。それは、新任教員として着任した阿東町立篠目小学校で初めて給料を頂いた時のことである。当時の井上享吉教頭先生が、自宅から持ってきてくださった一升枡に給料袋を乗せ、

「ますます繁盛するように。」

と言われて、私に給料袋を渡してくださったのである。初めての給料もうれしかったが、教師として頑張ろうという気持ちにさせた井上教頭先生のこの配慮を、私は忘れることができない。

中国新聞には、毎週月曜日、「反射鏡」という題の教育に関するコラムが掲載される。9月15日の筆者は、広島市こども療育センター「愛育園」園長である西田 篤氏であった。この時のコラムの見出しは、「心に火をつける理想の教師 格言に感動」だった。読み終えて納得のいく内容であったので、こんな教師であってほしいとの願いを込めて教職員に紹介した。切り抜きをし、校長室の机の透明カバーの下に置いているこの格言は、米国のコラムニスト、ウィリアム・ウォードの格言である。「平凡な教師はおしゃべりをする。良い教師は説明をする。優秀な教師はやってみせる。しかし、最高の教師は子どもの心に火をつける。」

教師を校長に置き換えると「最高の校長は教職員の心に火をつける」となるのだろうか。井上教頭先生のような配慮が、頑張る気持ちを生むのである。相手を思いやる気持ちを常に持ち、教職員をよりよい方向に導き、協働して学校を円滑に運営するよう努めたいと思っている。

 

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