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周南市 梶田 富三
卒業式が無事終り、子どもたちも先生方もホッとし、式場は一種の充実感にみちていました。次は恒例の保護者代表謝辞に移りました。
私はこの謝辞に感動したので、職員研修や家庭教育学級等でよく紹介してきました。『…略…六年前の入学式では、ごそごそ、ざわざわの子どもたちだったのが、このように立派に整然とりりしく卒業式に臨んでいる姿にとても胸が熱くなります。入学して間もない頃、転んで泣き、登校班の班長さんに優しく手を引かれて登校していた娘が、六年経って、ぐずる新一年生の肩を抱きかかえるようにして、六年生としての責任を果たそうとしている姿に頼もしさを感じた事を思い出します。
これは、六年生の二学期のある日のことでしたが、娘が浮かない顔をしているので、「何かあるの、何かあるんだったら話してみて」と言うと、「いいや、いい。これは先生に話してみる。先生だったらわかってくれると思う」と言うのです。結構何でも話し合う親子と自負していたのですが……。でも私はとても嬉しく思いました。子どもが担任の先生を信頼しているのが嬉しかったのです。信頼にたる努力を先生が子どもたちにしてくださっているんだなとも思いました。その時、娘が先生に何をお話したのか私は今もわかりませんが、その日帰ってくるなり、笑顔で言いました。「お母さん、もう解決したから…、先生、大好き」って。
親の知るよしのない学校生活においては、とりあえず、親は子どもの「先生好き」という言葉で安心できるのです。 これからも大好きな先生や沢山のお友達と出会ってより成長していって欲しいです。親として切に願います。…中略…ありがとうございました。』 これを聞き私はグッときました。
子ども・先生を信頼しきっておられるお母さん、それに応えている先生と子ども、教育の原点をここに見た感じでした。
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