前述の背景に鑑み、開発の目的を次のように設定した。
本研修プログラムを開発するに当たり、やまぐち総合教育支援センターと山口大学教育学部で構成する「教育の情報化プロジェクト会議」において研修プログラム作成担当者会議を組織する。その会議でやまぐち総合教育支援センターが作る本研修プログラムを検討して効果や汎用性の高いものにしていくこととする。
また、開発した本研修プログラムの効果を検証し、フィードバックを受けるために以下の教育機関や研修講座において試行及び検証をすることとする。
(1) 調査研究校における試行及び検証
やまぐち総合教育支援センターの調査研究として、山口県内の小学校1校、中学校1校、高等学校1校の3校を調査研究校に選定し、年間を通して本研修プログラムを校内研修等で実施してもらう。実施後のアンケートや聞き取り調査から本研修プログラムを修正していく。また、文部科学省から指標として示されている「教員のICT活用指導力チェックリスト」を使用して、ICT活用指導力の向上を検証する。
(2) ICT活用推進研修講座における試行及び検証
小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の教員を対象にしたICT活用推進研修講座(リーダー養成)を2期にわたって実施する。1期では、本研修プログラムの体験やそれを使った校内研修の進め方などの講義・実習をし、各学校で本研修プログラムを使った校内研修を実施してもらうこととした。2期では、本研修プログラムを使った校内研修について研究協議を実施し、学校現場での感想や意見を聞き取ることとした。
(3) 山口大学教育学部での講義における試行及び検証
山口大学教育学部の教員養成課程において本研修プログラムを使った講義を実施し、大学講義で活用する効果や課題を検証する。また、教員研修と教員養成課程との連動及び一体化についても検証することとする。
本研修プログラムは山口大学教育学部と連携して開発することとしているが、すでに平成27年度からやまぐち総合教育支援センターと山口大学教育学部の連携事業として「教育の情報化推進プロジェクト」を実施してきている。そこでは、「教育の情報化」に関連する取組の情報提供や意見交換、ICT活用指導力に関連する指導力基準及びその基準に対応した養成・研修方法の在り方についての検討を行ってきた。
今年度は、本研修プログラムを開発するに当たり、「研修プログラム担当者会議」を立ち上げ、その中で以下の三つのサブグループをつくり、具体的に開発を進めることとした。
【開発組織図】
(1) ICT活用指導力サブグループ
本研修プログラムの各モジュールとICT活用指導力の関係性を明らかにし、本研修プログラムを受講することでどのようなICT活用指導力が身に付くのかを把握できる指標を作成する。
(2) 研修モジュール開発サブグループ
研修モジュールの開発にあたるとともに、調査研究協力校ややまぐち総合教育支援センターの研修講座等で試行実施した結果を踏まえ、モジュールの改修、改善を行う。
(3) 指導カリキュラムサブグループ
山口大学教育学部の教員養成課程において本研修プログラムを活用した講義を行うに当たり、本研修プログラムを活用した大学のカリキュラムを策定する。
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