幼保・年少
- 特に3歳児の絵においては、表現したい思いを一つの描画材(クレパス等)で一気に描き進めているものがよいと思われます。しかし、絵の具を効果的に取り入れることで、描きたい思いを表現できるのであれば、それも一つの表現方法であると考え評価しました。
- たどたどしい線の中にも表現したい思いがしっかり伝わる表現がよかったです。
|
幼保・年長
- 体験したお話から想像をふくらませて表現した絵が多かったです。
- 自分の内にある思いを自分なりの表現で細かく描き進めていました。その際、表現する描画材を教師がどのように準備するかが大切だと思います。また、どの作品も、すき間を埋めて(ぬりえのように)描くのではなく、自分の思いで描き進めてあり、よかったです。
- 色遣いがきれいでした。
- 表現を生かすための色画用紙の選択が大切です。
|
小学生低学年
- 低学年らしい構成感覚や色彩感覚がたくさん見られたのは嬉しいことです。
- 教師は、その題材を通して何を学習するのかを子どもに伝えることが必要です。
- その子らしさが発揮される描画材料の選び方や、表現方法の工夫が必要です。
- 例えば、単元の導入時に、過去の作品などの資料を鑑賞しながら子ども自身が構想したり意欲をもつような場を設定したりすることが大切です。
- 子ども自身の「こういう風に表現したい」という思いを支えることが教師の大切な役割です。
|
小学生中学年
- 題材の設定に関して「もしも〇〇だったら」のように子どもの想像力をかきたてる内容で、子どもの思いや発想のよさを生かすことのできるものでした。子どものよさを生かすための構図や着色の指導に優れた作品がありました。
- 生活の絵では、防災訓練など、生活場面の選択のよさや、運動会の絵を画面の人物配置の工夫で劇的な効果を生むなど、新鮮な感動を絵に表すことができていました。
- サインペンを使う作品が多く、高学年での学びに向けて、絵の具の濃淡で表現する方法を少しずつ取り入れていくとさらによいです
|
小学生高学年
- 材料や用具の扱いについて、子どもたちの作品からは、大変色がきれいな印象を受けます。これは低学年からの材料や用具の扱い方の指導がきちんとされていることの表れだと思われます。
- 生活画においては学校生活を題材にし、建物などを客観的に見ている絵が目立つなか、高学年らしい学び舎への思いを見とることができる作品がありました。自分との関わりの中で対象と対話し、描かれる作品を期待したいと思います。
- その地域ならではの題材も増えてきています。コミュニティ・スクールの充実を垣間見ることができる状況だと考えました。
- 人物の表現について、建物や風景を描く技量に比べて人物をうまく描くことができない児童が多いように感じます。人との関わりの中で描かれた作品も大切にする必要があると感じました。
|
中学1年生
- 身近な物や風景を自分なりの主題をもって表現し、絵画やデザインの導入としての平面構成が出品されていました。1年生は2・3年生と比べて時間数が多いこともあり、納得がいくまで追求したと思われる力作も多く、近年は上の学年と力の差が見られないほどレベルが上がっているように感じました。
- 絵画は、淡く抑えめの色で、対象や情景の雰囲気を巧みに表した(大人びた)表現が目にとまりました。平面構成では、中学生になって初めて触れる表現方法において、形の配置や固有色に縛られない色彩表現のおもしろさを感じながら取り組んでいる様子が伺えます
中学2年生
- 2年生になると、全体的に技能的なレベルが向上しており目を見張るものがありました。対象を捉える色や光を丹念につくり、作品から独自のオーラが出るほど、高度な表現となっているものが数多く見られました。
- 絵画やデザインといったジャンルに捉われない斬新な表現や、他とは違った発想や着眼点での表現など、学年が上がるにつれて作品の魅力となっています。
中学3年生
- 3年生の作品群は、何といってもバラエティに富んでおり、そこには表現の多様さがあります。授業で一斉に与えられたテーマや表現の目的等を自分の中で咀嚼(そしゃく)し、「自分が本当に表したいもの」が、「とがっている」とでもいうべきか、授業の枠から飛び出してこだわりをもって表している作品に頼もしさを感じました。
- これまで冬季に行われていた版画展がなくなりましたが、今後、版画作品が多数出品されるようになることを期待しています。
|
総合支援学校
- メタモルフォーゼ(変化・変身)をテーマに、今までにない発想や表現方法で制作した作品が見られました。
- 版画作品が多く、多様な技法で描かれている作品が出品されていました。細部にこだわった作品や描くことを楽しむ作品が多く見られました。
|