「単元を終えての考察」

○ 本単元では、複数の教材を使用して、授業を展開した。本校には、レオ・レオニの
 絵本がシリーズでそろっており、単元を進める上でとても役に立った。
 児童図書の充実も、計画的に行うことが読書指導では、大切であると感じた。

写真 すばらしい絵によってお話の世界へ誘う ○ 単元の導入や終末に、できるだけたく
 さんの絵本を読み聞かせた。ストーリー
 の展開のおもしろさだけでなく、絵の美
 しさに惹かれる児童も増えていった。
 魅力的な絵は、作家の伝えたいことを文
 といっしょに児童に感じさせるものとな
 る大切な要素である。絵本の魅力は、文
 だけでなく絵も楽しめるところにある。
すばらしい絵によって
お話の世界へ誘う
○ 本校には、「すずかけの会」という絵本
 の読み聞かせをするボランティアグループ
 があり、年間を通して、活動してくださっ
 ている。絵本の読み聞かせを始め、紙芝居
 や影絵などを子どもたちに披露してくださ
 って好評である。こういう団体の方々とも
 連携して、子どもたちに絵本の世界を広げ
 る努力をしていきたい。
写真 影絵をしてくださっているすずかけの会のお母さん
影絵をしてくださっている
すずかけの会のお母さん

○ 発展教材で、3種類のレオ・レオニの絵本を選択して読みとる学習を展開した。
 読みとりの力に応じて、選択する絵本を用意したつもりであったが、児童は、一番
 文字の多い「アレキサンダとぜんまいねずみ」を好んで読んだ。文字が多くても、
 友達を思いやるやさしさを主題としたこのお話が、児童には一番分かりやすく、
 また共感できる作品であったと思われる。



○ 2年生という時期の子どもたちにとって
 「友だち」をテーマにしたお話は、自立し
 始め仲間との関わりが多くなった時期であ
 るため、非常に身近に感じられ、共感的に
 とらえることができテーマであるようだ。
 読みとりの力には、個人差があり個に応じ
 た指導の工夫も大切であるが、児童にとっ
 て適切な教材を選定することも、とても大
 切であると感じた。
写真

○ 1学期最後の単元であったが、夏休みの読書記録を見ると、クラスの児童の
 ほとんどが、レオ・レオニの絵本を積極的に読んでいた。読書の幅を広げるのに、
 いくらかでも効果があったようである。

参考文献;「子どもが輝く国語科授業 読むこと編」(東洋館出版社)


topへ