実践を終えて

 この単元を通して、多面的に追究する能力を高めることを考えてきた。水溶液の性質や働きを調べるさまざまな実験活動のどこに多面的に考察し追究する場面を設定すればよいのか、学習計画をたてる段階でいくつかに絞った。その時に、多面的に考察しなければならなくなるような必然性を子どもたちがいかにすればもてるのかが一番の問題だと感じた。
 単元全体の学習計画も本当に子どもの思考過程に沿ったものであったのか、検討してみる必要を感じている。例えば、塩酸という水溶液を「気体の溶けた水溶液」として登場させる場合と、「金属を溶かす水溶液」として登場させる場合のいずれが「水溶液の仲間分け」の学習段階につなげるのにより効果的なのであろうかなどである。水酸化ナトリウム水溶液は
どの学習段階で登場させると、子どもの追究思考過程になじむのだろうか
 また、この単元では、いくつかの水溶液の性質や働きを比較検討する場面が多い。その際、子どもの思考を助ける意味から、できるだけ表などに
わかりやすく整理して板書するようにした。
 最後に、多くの実験器具や子どもにとって未知の薬品を扱うわけであるから、安全にかつ慎重に実験をさせることが、楽しい実験学習につながるのだと思われる。
 

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