実践2:
ゲストティーチャーに、電気の作り方を教えてもらう

学習を進める中で、「電気ってどうやってできるの?」という疑問が子どものノートに書いてあった。発展的な学習として、ゲストティーチャーを招いて電気について興味をひくような学習をやってみたいと計画していたので、子どものこの疑問を、すぐにみんなに投げかけた。他の子どもたちからも、「電気ってどうやってできるのかわからない。」という声が上がった。そこで、「ゲストティーチャーに来ていただき、身近な材料を使って電気を作る方法を教えてもらおう。」と、子どもたちに投げかけた。
教えていただいたのは、次のような内容である。

@ フィルムケースに亜鉛板と銅板をさし、中に水を入れて電気を作る。
 *電卓につなぎ、利用できるかどうかで電気ができたかできないか判断した。
 (A、Bも同様)
A 活性炭とアルミはく、食塩を使って電気を作る。
B グループごとに輪になり、手をつないで電気を作る。
C 電気自動車の静かさを体験する。
最初は、水と銅板・亜鉛板で電池を作ったが、子どもたちは「水で電気ができるの。」と疑わしそうであった。しかし、作った電池で電卓がつき、計算もできたことにびっくりしていた。この授業は、参観日の日に行った。保護者の方々も驚いておられた。
活性炭とアルミはく、食塩水で電池を作った。電卓がついたとき、「こんな材料で電池ができるんだ!」と驚いていた。
最後は、電気自動車に順番に試乗させていただいた。その静かなこと。「静かすぎて、後ろから走ってきたことに気づかれないことがあるんです。」と話してくださった。また、環境に優しいことについても説明してくださった。子どもたちは、大満足。
授業が終わって、教えに来てくださった方々にお礼の手紙を書いた。子どもたちが書いたお礼の手紙を読むと、どんな思いで実験していたか、どんなことに関心をもったのか読み取ることができる。その手紙をゲストティーチャーに届けるとともに、科学的事象への関心・意欲・態度の観点についての評価にも活用した。

自然事象への関心・意欲・態度
Aと判断した子の手紙の例 Bと判断した子の手紙の例
この前は、いそがしいところを来て電気の作り方を教えてくださってありがとうございました。活性炭とアルミはくと食塩水で電気を作り、プロペラが回ったときは、すごいと思いました。それに、人間が手をつないだだけで電たくがついたのもすごかったです。人間でも電気が作れるんだと知って不思議でした。電気ってけっこうすぐにできるんだなと思いました。さっそく家に帰っていろいろとじっけんしてみました。成功しました。お母さんも、「おもしろいね。」と言ってくれました。家でさがしたら、電池で動くものがたくさんあったのでびっくりしました。あと、電気自動車に乗せてくださってありがとうございました。車の中に入ったとき、エンジンの音がしませんでした。そんな電気自動車がほしくなりました。学校で作ったソーラーカーも電気で動いています。動くとき、あまり音がしませんでした。わたしたちの小学校に来てください。楽しみにまっています。 金曜日、来てくださってありがとうございました。水を使ったり、アルミはくと食塩水を使ったりして電気を作ることができてびっくりしました。電気自動車も静かでした。電気っておもしろいなと思いました。また、さがしてみたいです。本当にありがとうございました。

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