本単元のねらい

「しょうかいしよう お気に入りの場所」(東京書籍 3年生9月)指導目標
紹介したいことをインタビュー活動等を活用して詳しく調べ、発表の仕方や発表内容の構成を工夫して、相手を意識して分かりやすく紹介することができる。
友だちの発表を聞き、よい点や改善点等について話し合うことができる。
友だちと協力して発表する楽しさを味わうことができる。
上矢印

児童の実態
話すこと
「話すこと」に関しては積極的で好んで話をするが、要点や相手を意識して話し合うことは少ない。
聞くこと
「聞くこと」に対しては「話すこと」に比べてやや消極的で、特に「聞き取る」ことに対してはその重要性を意識していないことが多い。

上矢印
「おもちゃの作り方を教えるお店をひらこう」(東京書籍  2年生9月)
おもちゃの作り方・遊び方が正しく伝わるように話し、大事なことを落とさないように聞く。
「知ってもらおう、自分のこと」(東京書籍  3年生5月)
紹介する観点を意識して話題を選び、具体的な内容を考えてスピーチする。



理解・表現単元の関連学習(単元学習)を通しての指導の2種が考えられるが、

より明確な言語意識を持つための学習材開発のポイント
まだ自己中心性が抜け切れない3年という発達段階において、目的と場に応じて「効果的に発表・提示する能力」の基礎を身に付けることは、今後の社会生活の基礎を培うことにもなる。本単元では、学校紹介を通して他校の友達を作るという子どもたちの願いをもとに、下記に示す意識に基づいて学習体験を積むことで、より主体的に「伝え合う」ことにかかわっていける子どもの育成をめざしていけるのではないかと考える。

本単元における言語による意識化の分析
目的意識 お互いに自分たちの学校を紹介し合うことで友達になる第一歩を踏み出そう!(3年後、同じ中学校に行く仲間だ!!)
相手意識 隣の小学校の3年生に
主題意識 自分たちの小学校の自慢(ひと・もの・こと)を紹介しよう。
例 小学校の周り(場所)・子どもたちの様子・先生・学校の施設・総合的な学習の時間で取り組んでいること・行事等
方法意識 ビデオレターにして隣の小学校に送ろう!
場・状況意識 グループごとに発表するところをビデオ撮影する。
評価意識 作成の過程においての他者(友だち)評価・教師からの評価・自己評価・出来上がったビデオに対する隣の小学校の3年生による評価

教科書単元では「お気に入りの場所」を紹介しようとなっているが、本単元では、これを「自分の学校」と置き換えて仕組むことにした。より切実な目的意識・主題意識を意図したことと今後総合的な学習の時間に取り組んでいく「学校間交流」の第一歩として位置付けたことがその理由である。





伝えたいことを選んで、進んで調べることができる力
調べようとするテーマについてインタビュー活動やアンケート活動等を取り入れる。これらの活動については、
インタビュー(アンケート)する内容・項目
インタビュー(アンケート)の仕方・マナー
インタビュー(アンケート)結果のまとめ方・生かし方
等についてグループで話し合いながら、取り組んでいく。

相手に分かりやすく伝えることができる力
分かりやすい発表の3つのキーワード
1 発表内容(構成・順序・言葉の言い回し・使い方 等)
2 発表態度(声の大きさ・速さ・発音 等)
3 発表方法(様々な発表方法・資料作成・提示の仕方 等)
これらを意識化させるために、自己評価活動を取り入れる。

友だちの考え・発表のよさや改善点等を聞き取る力
メモを取りながら聞く活動を取り入れる。
リストマーク 要点をおさえてメモをとる。
リストマーク メモも教師が評価し、聞くことに関して子どもたち自身が振り返ることができるようにする。
*このことについては朝の会の教師の話等でも実践していった。


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