Ｔ 　今日から、自分の頭で想像したことを、物語にして作文に書く学習を始めます。ただし、勝手に作るのではなくて、元になる絵があります。（４枚の絵を提示する）この絵を使って、話を作り物語を書くのです。最後には４枚の絵を全部使って作文を書きますが、まずは、どれか一枚の絵を使って勉強しましょう。

単元の大まかな説明をしたあとで、４枚の絵の中から、どの絵を中心にして学習を進めていくかをグループで決めるように指示をした。グループで取り上げる絵が決まったら、絵を見て分かったこと、想像したことをグループで話し合う活動へと進む。この作業は、想像作文を書くための、場面設定や人物設定をするためのものである。 　 グループで気づいたことを出し合い、話し合った結果は、ワークシートにメモをしていく。

ワークシートは、グループに一枚だけ。お互いがのぞき込んで話し合うという雰囲気に役立つようにした。お互いのつぶやきが、聞こえるような関係を作ることで、対話が起こりやすいようにする。

ここでの教師は、次の二つの助言を用意しておくとよい。

教師の助言その１ 　絵をすみずみまで見て、分かることを書き込んでごらん。 教師の助言その２ 　絵の中にはないけど、多分こういうこともあるだろうなということを書き込んでごらん。

以下は、グループ内の会話の1部である。

Ｃ 季節は春にしよう。

Ｃ 体力づくりのために走っていることにしようよ。

Ｃ いや、ダイエットのためっていう方が面白いんじゃない？

Ｃ この男の人に名前を付けよう。

ここでの話し合いは、お互いの思い付きを言い合うレベルになる。思い付きであるがゆえに、何を言ってもいいという安心感があり、内容の深まりは期待できないものの、グループ内に積極的に話そうという雰囲気が生まれてくる。絵から想像できることを自由に広げていくことを主眼としているときは、こうした対話の雰囲気が大切である。