授業の実際1:星座の名前と形を知ろう |
本時では、夏の大三角に関係した3つの星座(こと座、はくちょう座、わし座)をそれぞれの星の明るさや色の違いを確かめながら、その形を自分の手で書くことを通して、星の並び方を知ることが主なねらいである。 子どもたちは、この時間に作成した観察シートを使って、実際に観察するという目的がもてたため、意欲的に学習することができた。 |
1 夏の大三角をつくる3つの星座を確認する。 (夏の大三角に関する3つの星座が書いてあるシートを配布) |
前時の学習で、主に夏の大三角をつくる星の明るさや色の違いについて写真を見ながら話し合ってきた。(赤色の星としてアンタレスも紹介した) ここでは、夏の大三角に関係する3つの星座について学習しながら、観察するシートをつくることを伝えると、子どもたちはどうやって作るのか早く知りたいようであった。 |
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2 星座をつくる星をシートに記入する。 |
星図の上に透明シートを重ねてクリップなどでずれないように固定した。そしてその上からホワイトペンなどで星座をつくっている星を記入していった。 ホワイトペンをできるだけ使わせたかったのは、夜間観察の際見えやすいからだ。なければ他の色でも構わないし、少々費用がかかるが蓄光塗料のついたシールなどを使用したこともある。 3つの星座の名前を確認した上で、どれがどの星座で、どんな形になるのか、子どもたちは想像しながら楽しく星座をかいていった。 |
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○評価 「自然事象への関心・意欲・態度」 | ||||||||||||
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3 こと座、わし座、はくちょう座の形を星図にかき表す。 |
できた星座観察シートをかきあがった者から、お互いに見せ合っていた。 次に、星座シートのもとになった用紙を使い、この星座から形を想像してみることにした。 しかし、特に「こと座」の形のイメージを星座からはつかみにくいので、下のような絵を添えて、見ながら書かせた方が子どもたちにはよかったように思う。子どもたちの反応をみて、下の用紙を提示した。 |
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子どもたちは、絵を楽しくかいていたが、その後全体でもう一度夏の大三角の星が、絵のどこにあたるのかを確認した。 左の絵はA子がかいたものであるが、このように部分の説明をかき入れる子どももいた。星と星のつながりやその傾きや長さといった特徴をつかんで、絵の中におさめられている。 |
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子どもたちへ紹介する絵図として利用した。 |
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4 方位や高さについて、方位磁針と腕や指を使って観測練習。 |
方位磁針を使って、方位を確認した後、目的の星座を探すのに、腕や指を使っておよその高さが測れることを知らせると、子どもたちはおどろいていた。すぐに、確かめてみようということで、始めに教室の前面に星を一つかいて、これを観測することにした。 その後、教室から見える工場の煙突や山の頂上の鉄塔を目標に観測の練習をした。 |
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○評価 「科学的な思考」 | ||||||||
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子どもの感想 |
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ここでは、星の明るさや色の違いを学習するだけでなく、星座の形のおもしろさ、不思議さに目を向けて、自分なりの発想を生かして絵をかきながら、星座に対する関心がより高まり、星座観測をしてみたいと思うようになることを期待していた。したがって、絵をかく時に、イメージがつかめず、隣の友達の絵を見てまねている子どももいたが、自分だけで考えるようには特に強制はしなかった。それよりも、お互いに「この明るい星は○○の部分なのかなあ」と友達と相談することにより星座の絵づくりに対する関心が高まると考えた。 授業の後、子どもが、「このシート持って帰って、お家の人と星を見るんだ。」と楽しそうに話している様子が見られた。 |