授業の実際1:種子の発芽の条件
4日後、一人ずつの実験の結果をもちよった。
それぞれの条件下で発芽した種子は、右のようであった。
このことから、発芽の条件として、水・適当な温度は必要で、肥料・明るさ・土はどちらでもよいことがわかった。
空気については、空気なしが1つ発芽していたが、実験方法に問題があったのではないかということになり、種子に空気が触れない工夫をして、もう一度実験をした。
予想した発芽の条件
水
空気
適当な温度
肥料
明るさ
土
子どもたちは、これまでの栽培活動などの経験から、種子の発芽にかかわるの条件として右のような6つの条件を予想した。
条件 |
あり |
なし |
水 |
26 |
0 |
空気 |
25 |
1 |
温度 |
26 |
0 |
肥料 |
19 |
7 |
明るさ |
13 |
13 |
土 |
24 |
2 |
(1)種子の発芽について条件を予想する段階
(2)計画を立てて実験する段階
これらの条件の中から、自分が調べてみたい条件を一つ選択させ、実験の計画を立てていった。
その際、ノートに調べる条件(変える条件)は何か、同じにしておく条件は何かをはっきり記入させ、条件統一の考え方が定着するようにした。
この時間は、「科学的な思考」の評価に重点をおき、ノートの記述を中心に行っていった。
科学的な思考:植物の発芽にかかわる条件を見いだし,整理することができる。
Aと判断した子の例 |
Bと判断した子の例 |
Cと判断した子への手だて |
調べる条件や同じにしておく条件について理由を書き加えたり、図で表したりしている子をAと判断しようとしたが、該当する子はいなかった。 |
植物の発芽にかかわる条件を見いだし、調べる条件、変えること、同じにしておくことに分けて整理している。
例:調べる条件 明るさ
変えること
明るいところにおくか
暗いところにおくか
同じにしておくこと
水を入れる
空気にふれる
あたたかい場所に置く
肥料は使わない
土を使う |
発芽の条件として、一つを例にとり、実験に用いる具体物を使って、変える条件を一つにし、後は同じにすることを示唆した。
実験の準備をする段階で、変える条件を一つにし、後の条件が統一できているかどうか、確認していった。 |
実験の計画(条件の整理)ができた子から、実験の準備に取りかかった。
実験の準備ができたら、教師に見せにこさせ、条件の統一がきちんとできているかどうか、確認していった。
(3)実験結果をもちより、発芽の条件についてまとめる段階