やまぐち総合教育支援センターは、調査研究事業として「教科等の見方・考え方を働かせる授業づくり」について研修するための研修モジュールの開発について研究を進めています。
モジュール型研修モデルとは、研修モジュールという研修材料を活用した新たな研修であり、研修モジュールの効果的な活用や体系的な組合せ等をモデルとして提案するものです。
▼ 教科等の見方・考え方やそれらを働かせる授業づくりのポイントを、短時間で理解できるように、各校種・教科で整理・細分化しており、目的に応じて選択できます。
▼ 1部講義型、2部ワークショップ型の2部構成とし、各学校等で主体的に研修できるように、プレゼンテーションスライド、ファシリテーター用の読み原稿、ワークシート等を研修モジュールごとにまとめています。
▼ 教科等の見方・考え方と、考えを可視化することや思考の過程を明確にすることにつながるプログラミング的思考の要素を組み合わせた内容です。
各教科等の特質に応じた見方・考え方を、領域等によって整理・細分化し、その一つ一つについて研修モジュールを作成しています。その際、教科や単元によって、教科等の見方・考え方のよりよい理解や子どもの思考の流れの可視化、見方・考え方を働かせるきっかけ等として、プログラミング的思考の要素を取り入れ、その要素が教科を比較した際の共通項となるように工夫しています。また、各研修モジュールは、15分〜20分程度で研修が実施できる内容とし、1部講義型、2部ワークショップ型の2部構成で作成しています。
1部は、教師がスライドの説明を確認しながら、教科等の見方・考え方を理解し、授業で子どもたちが見方・考え方を働かせるように促すためには、どうしたらよいかを考える研修モジュールです。2部は、教師が実際に見方・考え方を働かせる演習を通して授業の構想や計画を立てる協議を行う研修モジュールです。
プログラミングをする際に働かせる一連の思考を、プログラミングの手順を踏まえて、「分解」「順序立て」「一般化」「抽象化」「デバッグ」「評価」と六つの要素に分解・整理しました。その一つ一つを研修モジュールとして作成し、教師が各要素とその有効性について理解できるようにしています。また、教科の研修モジュール同様に、各研修モジュールは2部構成とし、15分〜20分程度で研修が実施できるものにしています。
1部は、プログラミング的思考として分解・整理した一つ一つの要素について、どのような思考かを知る研修モジュールです。2部は、演習等を通してプログラミング的思考の各要素の有効性について捉え、授業のどのような場面でその思考が生かせるかを考える研修モジュールです。
教科等の見方・考え方とプログラミング的思考の要素との組合せを一覧できる表があれば、 プログラミング的思考の要素という共通項から教科の枠を越えた教科等横断的な研修が実施しやすくなります。そこで、縦軸を教科等の見方・考え方、横軸をプログラミング的思考の要素として、活用シートを作成します。このシートの活用により、例えば、「順序立て」を共通項として、教科の枠を越えた教科等横断的な研修を実施することが可能になると考えています。
プログラミング的思考 | ||||||
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分解 | 順序立て | 一般化 | 抽象化 | デバッグ | 評価 | |
国語 | 話すこと (中・高) |
話すこと (中・高) |
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社会 地理歴史・公民 |
時期や時間 の経過 (小) |
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時期や時間 の経過 (小) |
事象や人々 の相互関係 (小) |
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位置や空間 的な広がり (小) |
算数 数学 |
図形 (中・高) |
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関数 (中・高) |
図形 (中・高) |
数と式 (中・高) データの活用 (中・高) |
数と式 (中・高) |
理科 | 多様性 共通性 (小・中・高) |
多様性 共通性 (高) |
量的・関係的 (小・中・高) 質的・実体的 (高) |
時間的 空間的 (小・中・高) |
比較する (小) |
質的・実体的 (小・中・高) 多様性 共通性 (高) |
外国語(英語) | 聞くこと + 書くこと (中・高) |
聞くこと + 書くこと (中・高) |
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